キャッシュフロー経営の実践チェックリスト100
超キャッシュフロー経営実現のための100の実践チェックリスト
真のキャッシュフロー経営を実現するためには、経理や財務だけでなく、全社員がキャッシュフローを頭に入れながら、日々の仕事に取り組む必要があります。
自然体で経営者が力を発揮するためには、まずはキャッシュフローの安定がベースとなります。
そして、単に数字に追われるキャッシュフロー経営ではなく、社員一人ひとりが数字という共通の指標にしながら、仕事に自立的に取り組めるようになると、会社も持続的に成長していきます。
そんな状況を実現するためのチェックポイントを100個にまとました。より良い会社を目指す経営のチェックリストとして、ご活用いただければ嬉しく思います。
ヒーズ株式会社
代表取締役 岩井徹朗
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目次
I 基本思想
(1)安定志向
(2)お金と向き合う
(3)全体最適
(4)バランス感覚
(5)事業継続
(6)ビジョン・ミッション
(7)経営資源
(8)現金第一主義
Ⅲ 事業計画
(9)お金の仕訳
(10)価格・数量・時間
(11)新・事業計画
(12)資金管理
(13)予算管理
(14)業務管理
(15)文書化
(16)銀行交渉
Ⅴ 実行
(17)情報整理
(18)情報伝達
(19)財務情報
(20)外部情報
Ⅵ フォローアップ
(21)人事管理
(22)リスク管理
(23)仕組みの定着化
【基本思想】
超キャッシュフロー経営とは、口座残高に経営判断が影響されず、全社員が自立的に会社を成長させる経営である
「安定志向」
堅い頭と重い腰で、流れに身をゆだねるのは成長が止まる会社、柔軟な頭と軽い足取りで、流れを自ら作るのが成長し続ける会社
売上規模や広告宣伝費の額で言えば、中小企業は大手企業には勝てません。けれども、中小企業でも、工夫の仕方によっては見込み客を増やせるきっかけを作ることはできます。→詳細は「お金は有限でも知恵は無限大」をお読み下さい。
2 感情にまかせた経営判断は会社の命取りになる
経営者が自分の喜怒哀楽を基に指示するのは成長が止まる会社、経営者が会社のルールに則って指示するのが成長し続ける会社
商品に対する熱い想いは大事。けれども、熱い想いだけでは資金繰りが回らないことも事実です。→詳細は「商品に惚れ込みすぎない」をお読み下さい。
3 経営者の心が安定してこそ、社員も安心し、会社も安定する
他人の評価を軸にして仕事を無駄に転回するのは成長が止まる会社、自分の価値基準を軸に仕事を有益に展開するのが成長し続ける会社
コアコンセプトは自然からできた鰹節や昆布のようなもの。3ヵ月、6ヵ月、1年と馴染ませていくうちに、自然と自分自身も、会社も、周りを取り巻く環境も変わってきます。→詳細は「コアコンセプトを馴染ませて、3つの壁を乗り越える」をお読み下さい。
「お金と向き合う」
少なくとも月に1回は定期的に自社の点検することが必要。その場合「数字」を見るのが一番簡単で正確です。→詳細は「会社も身体も早めに問題を発見する」をお読み下さい。
行動しない、実行できない理由はいろいろあるかと思いますが、最低限やるべきことはやるというのが、やはり大切です。→詳細は「1,000円で大きく差が出た2人の社長」をお読み下さい。
5 お金に対して気持ちが揺らぐ上限と下限を把握せよ
自分の心の叫びに謙虚に耳を傾けることで、会社の売上をさらに上げるきっかけになることがあります。→詳細は「自分の感情の動きと向き合って、売上アップにつなげる」をお読み下さい。
お金に関する感性を磨いて、「本当に必要な支出とそうでない支出を見極める」、「いつ、いくらの入金があるのかをきちんと把握し、計画と実績のぶれをできるだけ少なくする」というのは、日頃から意識して行動することでだんだんとできるようになります。→詳細は「お金に関する感性を磨く」をお読み下さい。
6 1万円を惜しむ者は1億円に泣く、時には勇気を奮って決断せよ
目先の資金繰りも大切ですが、会社が将来に向かって存続していくために今何をやるべきかも大事なポイントです。→詳細は「債務超過になった二大原因」をお読み下さい。
1,000万円という投資が高いか、安いかというのは、1,000万円という金額の絶対額で評価すべきものではなく、1,000万円という投資がどれだけの収益に結びつくかという観点から評価されるべきものです。→詳細は「費用対効果の発想で小学生に勝つ」をお読み下さい。
「全体最適」
会計・経理に欠けている3つの切り口を加味することで、会計・経理と営業・マーケティング・リスクコントロールを一体化できます。→詳細は「経理と営業をつなぐ3つの軸」をお読み下さい。
資金繰りがうまく回っていない時、営業と管理の連携がスムーズでなく、両者の関係がアンバランスな会社が多いです。→詳細は「会計と営業をつなぐ」をお読み下さい。
8 合理的な目標が定まれば意識や行動に統一感が出てお金とやる気が増える
目標を達成する時だけ頑張るのは成長が止まる会社、目標を作る時から知恵を絞るのが成長し続ける会社
「目的」がぶれていないという前提で、「目標」は柔軟に変えるのが、長くビジネスを続けていくためには必要です。→詳細は「目標は柔軟に変える」をお読み下さい。
9 目標設定は直球ストレートで、目標達成は七色の変化球の組合せで
たとえ目先のやり方や方向性が違っているように見えても確実に目標に近づいているかどうかを意識しましょう。→詳細は「高い目標はスイッチバック思考で達成する」をお読み下さい。
最初から「そんなことは無理」と捉えてしまうと、そこで思考は停止します。けれども、「なんとかならないか?」という視点に立つと、改善すべきポイントが見えてきます。→詳細は「業務改善は簡単に諦めない意識から」をお読み下さい。
「バランス感覚」
中小企業が効果的に売上を上げるには、少ない資産をどれだけ有効活用できるのかが鍵を握っています。→詳細は「簿外資産の回転率を上げる」をお読み下さい。
時々は株主の見方に立って、「会社の経営資源であるお金を寝かせていないか?」という点で自社の数字を見ることも大切です。「キャッシュ『フロー』経営と言いつつ、キャッシュ『ストック』経営になっていないかどうか」、長く事業を続けていくには欠かせない視点です。→詳細は「お金を寝かさない」をお読み下さい。
11 フローを意識しながら、定期的にストックで確認せよ
お金を減らさないにこだわりすぎると、長期的にお金を増やすことにはつながりません。→詳細は「ストックとフローのバランスを保つ」をお読み下さい。
定点観測している対象は皆さん異なりますが、常に同じ指標を観測することで、早め早めに次の一手を打っているという点は、できる経営者に共通しています。→詳細は「定点観測の薦め」をお読み下さい。
12 時間次第でお金の問題は半減し、工夫次第で問題はさらに小さくなる
目先の利益に集中して将来に禍根を残すのは成長が止まる会社、将来の利益に着目して目先の時間を使うるのが成長し続ける会社
楽しく過ごす時間はとても短く感じますが、会社の資金繰りの観点からは、資金繰りが厳しくなればなるほど時間を短く感じます。→詳細は「資金繰りと時間の感覚」をお読み下さい。
「事業継続」
13 経営とは事業を続けること、20年しぶとく生き残って3/1,000社に入れ
事業継続を実現するには、たとえ逆風が吹いても、経営者が下を向かずに歩き続ける姿勢をどれだけ保っていられるのかにかかっています。→詳細は「100年企業からの学び」をお読み下さい。
事業を続けていくには、人になんと揶揄されようが、泥臭く努力を続けていくスキルとマインドが求められます。→詳細は「減収減益でも事業継続」をお読み下さい。
【フリー・キャッシュフロー】
フリー・キャッシュフローとは、会社が自分の意思で自由に使えるお金である
「ビジョン・ミッション」
明快なビジョンを設定して、共感する人を引き寄せましょう。→詳細は「明快なビジョンの力で引き寄せる」をお読み下さい。
社長が「任せて大丈夫かなぁ」という怖さから一歩踏み出し、「何かあっても最後は自分がなんとかする」という覚悟を持つことで、社員は必ず成長します。要は社員の成長を信じ、任せた結果を背負う覚悟があるかどうか。知らず知らず社員の成長を止めているのは他ならぬ社長の恐怖心かもしれません。→詳細は「社長が覚悟を持てば社員は成長する」をお読み下さい。
15 ミッションは誰に、何を、どうするという観点でシンプルに書け
目的なくして目標なし。目標なくして戦略なし。戦略なくして戦術なし。→詳細は「目標の位置づけを明確にして、日々の戦略を実行する」をお読み下さい。
はじめに「意思」ありき。単に数字を並べただけでの事業計画では目標とする売上や利益を達成するのは困難です。そこに、「何が何でもこの数字を達成するぞ!」という強い意思がない限り、事業計画を作っても時間の無駄です。→詳細は「事業計画は意思を持って作る」をお読み下さい。
「経営資源」
中小企業は経営資源の集約化が飛躍の鍵。なんとなくやるのではなく、やるか、やらないかをハッキリさせましょう。→詳細は「なんとなくを見直して経営資源を集約する」をお読み下さい。
中小企業の場合、経営資源が乏しいがために、ある意味、大手企業以上に積極的に仕掛ける必要があります。その際、むやみやたらに手を出しても時間と労力をムダにするだけ。数字を基に仮説を立てて、検証しましょう。→詳細は「仮説を立てて仕掛ける」をお読み下さい。
17 経営資源はヒト、モノ、カネ、情報の4種類に分けて文字化せよ
全リソースの棚卸しが成長の出発点
誰しもより良いものを作りたいのはやまやま。けれども、理想ばかり追求していても事業は長続きしないのも事実です。そこでは、「限られたリソースの中でどうやってより良いものを生み出すか」という知恵と工夫の勝負になります。→詳細は「中小企業の経営者はウルトラマンの父に学べ」から
18 経営資源の洗い出しには第三者を活用し、自社の秘孔を探り出せ
自分にとっては当たり前のことでも、人から見れば当たり前でないことがあります。→詳細は「第三者の目を経営に活かす」をお読み下さい。
中小企業の場合、社内のリソースが限られていることから、いかに専門家に気持ちよく働いてもらうかという観点に立って、「PS(Professional Satisfaction):専門家満足度」を考えることは有効です。→詳細は「専門家満足度を上げて会社の業績をアップさせる」をお読み下さい。
19 「負の遺産」についても痛みを恐れず直視せよ
経営危機を乗り切るためには、日頃から会社の内部問題に向き合う勇気が必要である。
いろいろな経営指標を見る前に、まず、純資産、借入金、不良資産を経営者自ら検証してみましょう。利益率を上げる、流動比率を改善する前にまず真正面から向かい合う数字です。→詳細は「会社の数字の見方を知る」をお読み下さい。
20 在庫は不正と不実の温床、毎月白日の下にさらけだせ
会社の数字は単なる机上の数字ではなく、会社がかいた汗と数々の成功と失敗の結晶です。→詳細は「適正な在庫は経営者が決める」をお読み下さい。
在庫が増える要因の一つは、在庫を見直すルールが決まっていないことです。→詳細は「在庫管理をシステム化する」をお読み下さい。
21 予測可能な支払は月別にチェックして漏れなく計上せよ
仕事を丸投げして数字を見ないのは半人前の経営者、仕事は任せるが数字も検証するのが一人前の経営者
社員数が少なく、特例措置を使って半年分をまとめて源泉所得税を払っているような場合、ついうっかり資金繰りの見込から漏れてしまうことがあります。→詳細は「源泉所得税と資金繰り」をお読み下さい。
22 課題は会社が事業を続けていくために改善・克服すべき事象と心得よ
一度決まった業務フローを頑なに順守するのは成長が止まる会社、一段上を目指し業務フローを柔軟に見直すのが成長し続ける会社
会社経営は正解のないテストを常に解き続けているようなもの。言い換えれば、100点はおろか70点も取れれば上出来で、20点、30点は当たり前の世界です。だからこそ大事なのは、たとえ30点しか取れなくてもそれを認めて次へ進む姿勢です。→詳細は「赤点を認める度量を持って挑戦を続ける」をお読み下さい。
「現金第一主義」
23 「フリー・キャッシュフロー」を常に意識して、ビジョン、ミッションを深化させよ
経営者の意思決定のスピードを上げるためにやるべきことの第一は「フリー・キャッシュフローの把握」です。→詳細は「フリー・キャッシュフローを把握して、意思決定のスピードを上げる」をお読み下さい。
経営者に必要なのは、Cool head & Warm heart(冷静な頭と熱い心)。でも、残念ながら人間はお金が絡んでくると、どうしてもCool headを維持することが難しくなります。→詳細は「キャッシュフロー経営の本質」をお読み下さい。
24 利益は概念、現実である現金を基準に肌感覚を磨け
売掛金の回収プロセスを強化することで、売上が横ばいでもキャッシュフローは改善できます。→詳細は「売掛金の回収は会社存続の生命線」をお読み下さい。
資金繰りを改善するためには、まず、赤字体質から脱却すること、そして、実質黒字化した後も、充分な利益かどうかを検証することが大切になってきます。→詳細は「黒字倒産は本当にあるのか?」をお読み下さい。
25 脱決算書と独自の管理会計構築で、問題の発見・解決のスピードを加速せよ
月次決算をやってることで満足するのは半人前の経営者、日次で数字をつかみ、指示を出せるのが一人前の経営者
決算書は、会社にとっての成績表。成績は良いにこしたことはありませんが、無理に背伸びをしても、実力が伴っていないと、いつかは実態が分ります。→詳細は「お化粧した決算書はいつかはばれる?」をお読み下さい。
26 資金繰り表が先、B/S、P/Lは後で、会社の未来を一歩先取りせよ
「資金繰り表は苦手」というのは単なる経営者の思い込みです。→詳細は「経営者は決算書より資金繰り表で数字をつかむ」をお読み下さい。
多くの企業では、資金繰りが厳しくなってから慌てて資金繰り表を作るため、「資金繰り表=暗い」「資金繰り表=たいへんだ」というイメージが定着しています。でも、本来資金繰り表は無色透明。将来の数字を描いていくので、「今期は年商1億円を目指すぞ!」「3年以内にもっと大きい事務所に引っ越そう」というような明るい未来を数字として表現するものです。→詳細は「資金繰り表に対する苦手意識を克服する」をお読み下さい。
27 バーンレートを頭に入れて自分の生活を死守せよ
毎月手元の資金が減っている場合、バーンレートを使って、会社に残された時間がどのくらいなのかを把握しましょう。→詳細は「バーンレートで資金余力を把握する」をお読み下さい。
現実問題として、人のため、国のため、世のために、長期にわたって貢献する場合、まずは自分の生活基盤を確立することがベースになります。だから、「売上→自分の給料」というベクトルで考えるのではなく、「自分の給料→売上」というベクトルで考えることが必要です。→詳細は「事業を本格的に始めるにあたってやるべきこと(その2)」をお読み下さい。
28 「損して得とれ」ではなく、「得して損とれ」を実践せよ
投資金額と回収金額および回収時期をワンセットでお金を使う。
素人とプロの違いの一つが、出口を意識しているか、どうかという点。株で言えば、プロの投資家は、上げ相場なら、いくらで買って、いくらで売るか、下げ相場なら、いくらで売って、いくらで買うかという入口+出口を両方にらんで売買しています。→詳細は「出口を意識して入口に立つ」をお読み下さい。
【事業計画】
事業計画とは、会社の過去と現在を踏まえた上で、会社の未来を数字で表した仮説である
「お金の仕訳」
会社の資金繰りも流れ毎に色分けした方が分かりやすいです。→詳細は「お金に色をつけて流れをつかむ」をお読み下さい。
資金使途は返済計画と密接につながっています。他人には口出しされたくない資金使途ですが、借りたお金を何に使うのかをきちんと理解することは、資金繰りを回すための第一歩です。→詳細は「資金使途の理解は資金繰りを回す第一歩」をお読み下さい。
30 変動費と固定費は売上高の数量を基準に区分する
原材料費は売上高ではなく、数量に応じて変化します。→詳細は「変動費は売上高に応じては変動しない」をお読み下さい。
会計の本では、変動費=売上高に伴って変動する費用と定義され、原材料費や製造費用などが変動費の代表例と言われています。しかし、勘のいい経営者なら既にお気づきの通り、原材料費は売上高が減ってもそれに伴って減るとは限りません。→詳細は「変動費も忠臣蔵も常識を鵜呑みにしない」をお読み下さい。
31 固定費は固定せず、最低3ヵ月に1回は見直して、利益の落ち込みを防げ
「一度見直したから」という思い込みは捨てて、虚心坦懐に今の状況は本当にベストかどうかを常に見直す仕組み作りが大切です。→詳細は「料金プランは常に見直す」をお読み下さい。
会社の成長とは、単に売上が増える、利益が増える、社員が増えるということではなく、外部の変化に対して迅速かつ柔軟に変わり続けるということです。→詳細は「代ゼミの教えを受験でなく、経営に活かす」をお読み下さい。
「価格・数量・時間」
32 価格・数量・時間の観点からフリー・キャッシュフローを最大化せよ
中小企業の場合、「値下げしないと数量が減る」という固定観念にとらわれ、きちんと検証していないと、本来なら得ることのできた収益をミスミス自ら捨てることにもなりかねません。→詳細は「値下げして本当に数量は増えるのか」をお読み下さい。
5年、10年、20年と長期にわたってビジネスを続けるには、小手先のテクニックではダメ。自分の判断基準を持って常にいろいろと試行錯誤を続けていくことが必要です。そのための視点が、価格、数量、時間です。→詳細は「時間に着目したビジネスで年商46億円」をお読み下さい。
33 時には利益を削っても、回転率を上げてキャッシュフローを確保せよ
「なぜ、回転率が低くても成功するのか?」という本質をつかまないと上手くいきません。→詳細は「回転率の低いカフェで成功するには」をお読み下さい。
大事なのは、中長期的にキャッシュフローを回すこと。価格の先にあるものを見据えて行動しましょう。→詳細は「値上げ&値下げの先にあるもの」をお読み下さい。
34 キャッシュ・コンバージョン・サイクルを短縮し、世界のアップルと肩を並べよ
自社ルールを他社の意向でなし崩し的に変えるのは成長が止まる会社、自社ルールを自社の意思でルールに沿って変えるが成長し続ける会社
相手の立場に立って考え、一工夫加えて支払条件を提示することで、資金繰りを改善できる方法はあります。→詳細は「資金繰り改善のために相手の立場で考えて行動する」をお読み下さい。
35 換金性の高い資産は時価と現金化までの所要時間を把握せよ
いくら資金調達できるかだけでは不十分、いつ資金調達できるかが勝負の分かれ目
銀行交渉の準備段階でも、資産を換金した時の価格と換金にかかる時間をできるだけ把握しましょう。→詳細は「資産の換金価格と所要時間」をお読み下さい。
「新・事業計画」
作るだけの事業計画は胡散臭く、使い続ける事業計画は泥臭く
銀行が融資を審査する際には決算書の占める比重が8割です。けれども、同じ財務内容の会社であっても事業計画によって差がつくという時代が近づきつつあります。→詳細は「事業計画で差がつく時代へ」をお読み下さい。
37 暗い過去を懐かしい思い出に変えられる唯一のツールが事業計画である
前期の決算の数字と今期の計画の数字に相関関係はあっても、因果関係はありません。→詳細は「売上予想における相関関係と因果関係」をお読み下さい。
過去と現在と未来のバランスをどうとるのかが魅力的な事業計画になっているかの鍵になっています。→詳細は「事業計画は会社の未来を数字で表した仮説である」をお読み下さい。
38 事業計画は仮説であると割り切り、結果責任でなく説明責任をはたせ
「事業計画」の予想は外れて当たり前。大切なことは、予想が外れた時にどう対応するかです。→詳細は「事業計画は根拠ある仮説」をお読み下さい。
未知数の部分をどれだけ少なくできるかで、上手く行っても単発で終わってしまうのか、息の長いビジネスに結びつくのかが決まってきます。→詳細は「事業計画とPDCAサイクル」をお読み下さい。
39 事業計画は必ず下から作れ
意思を持って最初に決めた利益>売上から(結果として)決まる利益→詳細は「事業計画は損益計算書の下から決める」をお読み下さい。
プロゴルファーは常にゴールから逆算してプレーしているので、仮にボギーになっても、それは次につながる一打になります。実は事業計画についても同じです。→詳細は「事業計画における再現性」をお読み下さい。
40 事業計画は加減乗除が基本、中学生が数字の検証をできる構造がベスト
数字を自社の商品に置き換えて換算する。これができると、1万円の重みが違います。→詳細は「1万円の重みを肌感覚で理解する」をお読み下さい。
事業計画のどこが当初の仮説と違ったのか、仮説と現実のギャップをどうカバーしたのか、がきちんと検証できる事業計画でないと、1度資金調達に成功しても、2度目の資金調達は相当難しいです。→詳細は「事業計画で陥りやすい落し穴」をお読み下さい。
【行動計画&事前準備】
行動計画と事前準備は社内体制作りの第一歩、しっかりした土台が成長の基盤となる
「資金管理」
41 まずは3ヵ月先の月末預金残高を指標とし、逆風の荒波を全力で泳ぎ切れ
定期的な確認をしてこそ資金繰り表は会社経営にとって有効なものになります。→詳細は「月1回は資金繰り表を確認する」をお読み下さい。
最初から資金繰り表を作る、月次決算を行って、毎月予算管理をする、年に1回は事業計画を見直すということを目指す必要はありません。まずは、「月末に預金通帳を眺めてみる」ことからでもOKです。→詳細は「資金繰りの改善も小さな一歩からスタート」をお読み下さい。
42 資金繰りが不安定な時は日次資金繰り表を使って不安と対峙せよ
会社が把握すべき資金繰りは日次の裏づけが取れているかという点がポイントになります。→詳細は「資金繰りは日次でもチェックする」をお読み下さい。
経営者が「このままではダメだ。会社を変えよう!」と決意して資金繰り表を作ると、一見無機質見える資金繰り表と向き合うことで潜在意識が働いてやるべきことが見えてくます。→詳細は「資金繰り表を作って資金繰りが回るための条件」をお読み下さい。
43 納税資金は別口座で管理し、納税時期の冷や汗を予防せよ
納税時期に払う税金の金額は、たとえ概算でも毎月きちんと見直すぐらいの備えが必要です。→詳細は「税金を資金繰りに織り込む」をお読み下さい。
過去の好決算をもとに、業績が厳しい中、追加で税金を支払う事態になると、金額によっては資金繰りにも大きく影響してきます。→詳細は「『合法的な白昼強盗』にはご用心」をお読み下さい。
「予算管理」
早めに次の手を打つためには、今月の数字は翌月5日までには分かることが最低限クリアすべき基準です。→詳細は「締日を早めて数字を早く出す」をお読み下さい。
多くの中小企業では、仮に規程があっても有名無実化しており、社員にはその内容が浸透していません。まずは、社長自ら号令をかける。集まらない情報を集めるにはもっとも効果がある方法です。→詳細は「社長自ら号令をかけて情報収集する」をお読み下さい。
45 計画と実績の差異は価格・数量・時間の観点から言い訳する
会社の数字を価格と数量に分解して示すことで、いろいろ見えてきます。→詳細は「会社の数字を価格と数量に分解して示す」をお読み下さい。
人はどうしても感覚的に物事を判断しがち。特に目標の数字が達成できずに言い訳をする時には、なんとなくもっともらしい理由を考えつく傾向があります。→詳細は「売上予想が外れる理由は?」をお読み下さい。
46 前月の未達分は今月以降の計画にオンしてカバーせよ
予算管理と天気予報は最新の情報を次の行動に活かしてこそ、効果を発揮する
目標を設定し、その目標と実績の差がすぐに分かるように記録する。資金繰り表を作る際にも、今月末の預金残高、半年後の借入金残高、毎月の交際費支出など、具体的な目標と現在の数字とのギャップが一目で分かるように工夫すると、より効果があります。→詳細は「目標と実績の乖離を埋める」をお読み下さい。
47 修正目標も価格・数量・時間について明確な指針を示し、社員の意思統一を図れ
月次決算をやってることで満足するのは半人前の経営者、日次で数字をつかみ、指示を出せるのが一人前の経営者
人を動かすために会議では何を決め、何を決めていないのか。特に営業会議では、目標の押し売りになっていることが多いので、一度見直してみましょう。→詳細は「会議では行動に結びつくよう目標を決める」をお読み下さい。
48 全体、部門、個人の目標は、数字、対象項目、やり方の整合性をとれ
個人の目標が会社の成長と乖離するのは脆い会社、個人の目標が会社の成長と連携するのがしぶとい会社
事業計画書を書く時には、通常来年3月までに3,000万円のお金を調達するとか、今期中には黒字化して累積赤字を一掃するいったように具体的な目標やゴールがあります。そして、計画書の中に織り込む内容や数字はすべてその目標やゴールにつながっている必要があります。→詳細は「事業計画は金田一耕助より古畑任三郎で」をお読み下さい。
「業務管理」
49 毎月の予定はベース分、マンスリー分、重点管理分に分けて把握せよ
長くビジネスを続けていると好調な時もあれば、強い逆風が吹く時もあります。その際、変化に対してどう柔軟に対応できる企業体質なのかが問われます。→詳細は「業務の平準化で変化に柔軟に対応する」をお読み下さい。
日頃から自分のペース配分を考えて、やる時は必ずやる、もし、やれなかった時は代替策でやる、不足分は次に上乗せしてやるというように「やる」ことを前提にして仕組みを構築していかないと、よほど意思の強い人でない限り途中で断念してしまいます。→詳細は「フルマラソンのマネジメントを業務プロセスの改善に活かす」をお読み下さい。
50 各業務の締切り日は営業日でなく日付で決めて前倒しを根付かせよ
締切り日の前倒しで、会社の課題を炙り出す
仕事を着実に進めるには、まず期限を決めることが大切です。そして、その期限にこだわりを持てば持つほど目標達成の確率が上がる傾向にあります。→詳細は「自分の意志で期限を決める」をお読み下さい。
51 年間休暇スケジュールを最初に決めて、仕事の平準化と社員の多機能化を目指せ
社員の多機能化で、会社のピンチを未然に防ぐ
サービス業などで会社が一斉に休みを取れない場合、お盆休みは業務を見直す絶好の機会です。→詳細は「お盆休みは業務を見直すビッグチャンス」をお読み下さい。
52 実績把握にかかる時間を最小化し、行動にかける時間を最大化せよ
気合いと怒りで仕事を強引に回すのは半人前の経営者、工夫と仕組みで仕事を円滑に回すのが一人前の経営者
地道な作業を毎回繰り返し、PDCAサイクルを回していく過程において、たいていの経営者は「あと5件契約が決まれば損益分岐点を超える」「あの毎月20万円の支払は5万円減らした方が良い」「営業部で1人追加募集しても充分ペイできる」といったことが感覚的に分かってきます。→詳細は「お盆休みは業務を見直すビッグチャンス」をお読み下さい。
53 期限から逆算し、作業イメージを具体化した上で予定を組んで納期を厳守せよ
ゴールから逆算した明確な流れがあれば、体力で劣る中小企業にも商機あり
最終目標と期限を決めると、その前にクリアすべき目標と期限がハッキリしてきます。そして、だんだんと遡って考えていくと、今日何をやったら良いのかが自ずと分かります。→詳細は「新商品の販売も忘年会も大事なのは」をお読み下さい。
「文書化」
54 会社の共有基盤を作ってブラックボックスをなくし、人への依存から脱却せよ
人数が少ない中小企業では、業務フローが属人的になっており、本人以外は仕事の詳細ややり方が分からないというブラックボックスができていることがよくあります。→詳細は「社員を即戦力にする秘訣」をお読み下さい。
仕事の状況を見える化する時のポイントの一つは、時間(期限)の認識を統一することです。→詳細は「時間の認識を統一して、属人的な仕事を見える化する」をお読み下さい。
55 文書を階層化し、権限を持つものが随時内容を修正して硬直化を防げ
形式重視で内容が伴わないマニュアルを作るのは成長が止まる会社、実践重視で形式に拘らないマニュアルを作るのが成長し続ける会社
マニュアルが本来目指しているものや、マニュアルができた背景をきちんと伝えていないと、マニュアルは単なる文字の羅列で終わってしまいます。→詳細は「マニュアルと作法の意味合いを伝える」をお読み下さい。
56 上司に丸投げしない、部下に丸投げしない
相手の事情を斟酌せず、言い放しで終わるのは成長が止まる会社、相手の事情を考慮して、一言二言を加えるのが成長し続ける会社
経営者の質問に社員から満足な回答が得られない時、会社の目標や目的が社員に浸透していないシグナルです。→詳細は「目標や目的を根気よく伝える」をお読み下さい。
57 文書は高校生のアルバイトがすぐに英訳できるレベルで書け
独りよがりのマニュアルでは手が止まり、第三者を意識したマニュアルでは頭が回転する
伝えるだけでは不充分で、伝わってこそのコミュニケーション。手を変え、品を変え、時間を変え、熱意と根気が求められる分野です。→詳細は「コミュニケーションは伝わってこそ」をお読み下さい。
58 文書では言葉の定義を明確にせよ
言葉の定義が曖昧で、あうんの呼吸頼みなのは成長が止まる会社、言葉の定義が明確で、統一された指針で動くのが成長し続ける会社
人からアドバイスを受ける時、人によって言葉の辞書は違うので、もし少しでも疑問に思うことがあったら、「それって、こういう意味ですか?」とすぐに質問しましょう。→詳細は「言葉の辞書を整える」をお読み下さい。
59 数字で表現できるものは数字を使用せよ
気分次第で叱り、看過するのは成長が止まる会社、基準次第で叱り、果断するのが成長し続ける会社
自社の商品に置き換えて「会社の数字」を理解するようになると、経営者と社員の共通認識の範囲がグッと広がります。→詳細は「会社の数字は共通言語」をお読み下さい。
60 目的、意義、背景、理由を必ず伝えよ
戦略も戦術もあいまいなまま頑張るのは成長が止まる会社、戦略と戦術を明確に理解して頑張るのが成長し続ける会社
何をやりたいかがハッキリ分かり、その目標設定とフォローアップができれば8割方成功します。→詳細は「先立つものの正体はお金ではない?」をお読み下さい。
61 「前に言った」は禁句、大事なことは浸透するまで粘り強く伝えよ
言葉足らずで意思疎通に欠けるのは成長が止まる会社、言葉を足して意思疎通に賭けるのが成長し続ける会社
社長→部長→課長→社員と指示を出していくうちに伝言ゲームではありませんが、ニュアンスが微妙に違ってきます。すると、会社全体としては方向性がバラバラという事態にもなりかねません。→詳細は「社員が元暴走族でも売上が6.7倍になった秘訣」をお読み下さい。
「銀行交渉」
会社は信用保証協会付きであろうがなかろうが、借入金を返済するという資金繰りを組む必要があります。一方で、銀行は信用保証協会付きの場合、最終的にはお金が返ってくるという安心感があります。そして、この温度差が不良債権を生む原因です。→詳細は「信用保証協会付き融資を巡る温度差」をお読み下さい。
資金繰りを改善するためには、会社の数字をきちんと把握し、どこに問題点があり、何を改善すれば良いのかを理解することが第一歩。しかし、現実問題として、資金繰りを良くしていくためには、出てきた課題に対して、具体的な対応策を実行することが不可欠です。→詳細は「資金繰りも問題集を解くことが大事」をお読み下さい。
63 金持ち喧嘩せず、銀行とはつかず、離れずの関係を維持せよ
銀行は晴れの日に傘を貸して雨の日に傘を返せと言うのは銀行にとっては合理的な行動であり、それを踏まえた上で会社を経営しましょう。→詳細は「銀行は晴れた日に傘を貸す」から
借入金に頼りすぎるのも危険。融資を出すか、出さないかの判断基準は最終的に第三者が握っています。このため、先方の状況の変化によって今まで通りの条件で借入できるとは限りません。→詳細は「銀行借入に頼り過ぎない」をお読み下さい。
64 お金を貸すのも、お金を借りるのも立場は平等を忘れず平常心で対応せよ
銀行との交渉は会社にとって気の重い業務の一つかもしれません。しかし、銀行借入も商品のセールスと同じ感覚で自信を持って臨むと、よりスムーズに交渉が進みます。→詳細は「銀行交渉は自信を持って臨む」をお読み下さい。
事業を発展させるために、手元のお金が足りないのであれば、お金を借りることはビジネスを進めていく上で必要なことです。一方、銀行はお金を貸すことが本来の仕事。貸したお金を返してもらえるメドがあれば、お金を貸すことはビジネスの一つです。→詳細は「銀行交渉も自然体で臨む」をお読み下さい。
65 書類、数字、真剣さの3Sで乗り切れ
銀行の審査をスムーズに進めるためには、担当者が書類を書きやすいように資料を事前に準備することがポイントです。→詳細は「銀行審査は書類審査」をお読み下さい。
銀行を離れて、小さな会社の一経営者になってみると、建築会社の社長の気持ちがよく分かります。→詳細は「取引先の社長に叱られました」をお読み下さい。
66 ケアレスミスは致命傷、数字はタテ、ヨコ、ナナメから完璧に整えよ
銀行員が数字をチェックする時も数字の中味を見る前に、数字の整合性がとれているかを最初に確認します。→詳細は「銀行への提出資料は数字を整える」をお読み下さい。
部門別の売上の合計が決算書の数字と合わないといった状況だと、銀行などお金の出し手は「この会社は数字をちゃんとつかんでいるのかなあ」とちょっと心配になります。→詳細は「整合性のつかない数字はチェックされます」をお読み下さい。
67 証拠は整理した上でひもづけして積み上げし、徹底的に理屈を並べよ
銀行がお金を貸すために知りたいのは、「結局、数字としてはどうなるのですか?」という点です。したがって、銀行交渉では数字の根拠を明確にして説明できるかどうかがポイントです。→詳細は「銀行交渉にイチローは不向き?」をお読み下さい。
銀行員の考え方は基本保守的。このため、過去のトレンドを基に考える、マイナス要素はまた起こると考える人が多いと言えます。一方で、論理的に整合性がつけば納得する側面も強いです。→詳細は「銀行交渉では成績が悪い時こそ理路整然と説明する」をお読み下さい。
68 2月、8月が銀行借入交渉の最適な時期である
銀行員は何の目標に追われているのかが分かれば、それに貢献することで、銀行交渉を有利に進めることもできます。→詳細は「銀行員の目標を逆手に取る」をお読み下さい。
準備はタイミングが大事。的確な時期にやることで、かける労力を確実に減らせます。→詳細は「銀行借入で8月が大切な理由」をお読み下さい。
69 記憶に頼らず、記録を残し、理不尽な対応には正当に反撃せよ
記憶に頼らず、記録に頼る。まずは、どんな様式であれ、記録を取ることが最初の一歩です。→詳細は「記憶に頼らず、記録に頼る」をお読み下さい。
会議の記録も日報と同じぐらいの意識で、パターンを決めて書くようにすれば、それほど手間も時間もかかりません。→詳細は「会議の記録は必ず残す」をお読み下さい。
70 定期的に進捗状況を自主申告し、最終的には「借りて下さい」と言わせろ
定期的に情報開示する会社とお金が足りなくなった時だけ情報開示する会社。どちらがよりお金を借りやすいかは一目瞭然です。→詳細は「定期的に情報開示するメリット」をお読み下さい。
中小企業の場合は万人に対して情報を開示する必要はありません。そして、メイン銀行など、しかるべき先に、しかるべきタイミングで情報を開示することは、かなり有効です。→詳細は「情報開示で外の目にさらす」をお読み下さい。
【実行】
実行は情報と表裏一体、正しく、早く、漏れなく続ける
「情報整理」
今の会社にとって必要な情報とは何か、また、その情報にどうやってアクセスできるかを定期的に見直しましょう。→詳細は「会社にとって必要な情報を整理する」をお読み下さい。
情報が氾濫する中、表面的なことを取り繕って目先をごまかそうとする動きは少なからずあります。会社で事業に投資するに際にも、物事の本質を見極める目が大切です。→詳細は「物事の本質を見極める目を養う」をお読み下さい。
72 タイミングを逸した情報、未整理の情報はゴミと同じである
情報がタイムリーに伝わる仕組みを作るには伝えるべき情報を明確にすることが出発点です。→詳細は「お宝情報が持ち腐れ?」をお読み下さい。
会社においても、情報収集→情報分析→情報精査→決断というインテリジェンスサイクルを回しましょう。→詳細は「インテリジェンスサイクルを回す」をお読み下さい。
73 マスターデータを作成し、その更新を最優先にせよ
大切な情報やデータがどこにあり、どのようなルールで保管されているか。当たり前のことかもしれませんが、中小企業の場合、意外と決まっていません。→詳細は「情報やデータの保管ルールを定める」をご覧下さい。
未曽有の危機に対して、迅速な行動でリスクを最小限化、情報の一元管理と共有化など、見事なまでの対応ぶりが被害が大きかったにも関わらず、震災5日後の部分復旧という奇跡につながりました。→詳細は「あまちゃんの舞台裏での危機対応」をお読み下さい。
74 社内の認識、社内データ間での矛盾がないか、常にチェックせよ
社員と社長が同じ風景を違った意識で見るのは脆い会社、社員と社長が同じ意識で違った風景を見るのがしぶとい会社
経営危機を防ぐ会社の内部要因として、まず最初に大事なことは「気づく」こと。社員一人ひとりに会社の収益に対する自覚があれば、当然気づくことも、日々のほほんと仕事をしている場合、ことの重要性に気づいていません。→詳細は「危機に気づく社内体制を構築する」をお読み下さい。
「情報伝達」
75 情報伝達の問題点は、飛ばす、止める、止まる、投げる、曲げるの5つ
情報をつかむには、社員からの報告・連絡・相談を待っているのではなく、自ら半歩進んで情報を取りに行くのが、これからの主流です。→詳細は「報告・連絡・相談は禁止?」をお読み下さい。
今では当たり前の宅急便。始まった時は、まったくの新規ビジネスで、社内でも反対の声が多い中、小倉さんは、「サービスが先、利益は後」という高い志と「深く考え、やさしく伝える」という高い技術で全社一丸になって新規事業に立ち向かわせました。→詳細は「クロネコヤマト躍進の秘密」をお読み下さい。
76 タテとヨコで決裁&報告パターンを決めて、情報の伝達漏れを防げ
成長し続ける会社は正確でタイムリーな情報を基に経営者が果敢に決断して結果を残す
部署の縦割りの弊害をなくして大きな問題に対してどう取り組んでいくか。日本の会社や官庁が苦手な種類の問題です。→詳細は「縦割りの弊害をなくすクロネコヤマト」をお読み下さい。
77 情報に対する経営者の基本姿勢を周知徹底し、悪い情報の伝達スピードを上げよ
業務に関する情報が流れる経路と順番を明確にする
経営資源に限りがある場合、優先順位をつけて対応しなければなりません。このため、後回しが発生するのはやむを得ないところですが、やはり、大事なことを後回しにするのは回避しましょう。→詳細は「後回しを回避して、リスクを放置しない」をお読み下さい。
78 報告のフォーマットを制定し、客観的事実と主観的要素を区分せよ
説明が省かれ、動揺が増幅して伝わるのは成長が止まる会社、動揺が省かれ、説明が詳細に伝わるのが成長し続ける会社
情報の伝え方という観点からすると、時間をかけて丁寧に説明すればより深い情報を伝えられると考えがちです。けれども、現実問題としては、短い時間で説明した方がよりきちんと情報を伝えられることもあります。→詳細は「情報は絞り込んで伝える」をお読み下さい。
「財務情報」
会社経営においても、実態をよく知らないと判断を見誤ります。→詳細は「実態を知った上で判断する」をお読み下さい。
実績(過去~現在)と計画(現在~未来)。それぞれをつかむ際に必要とされる素養も異なります。→詳細は「事業計画で求められるセンス」をお読み下さい。
80 財務情報は常に比較を意識して把握せよ
数字を時系列的に並べることで見えてくるものがあります。→詳細は「数字を時系列的に並べる」をお読み下さい。
社内で数字を把握する際には、順番の並べ替えやグループの再編成を行って、経営感覚にしっくりくる指標を作りましょう。→詳細は「効果的な経営指標を作る」をお読み下さい。
81 決算は期末から1ヵ月以内で数字を締める
正しい数字にこだわって時間を浪費するのは脆い会社、正しい行動にこだわって時間を節約するのが強い会社
もし、あなたの会社が中小企業白書に記載のあった「金融機関から要求されて初めて試算表を作成する中小企業」に該当するのなら、ぜひ考え方を見直して下さい。→詳細は「試算表を作る目的」をお読み下さい。
「外部情報」
外部から情報が提供された時に、「本当にこの情報は正しいのか?」「そうは言ってもウチはどうなんだ?」と冷静に判断できるかどうか。情報量が一気に増え、選択肢が広がっている中、情報を見極める目が益々求められています。→詳細は「情報を見極める目を養う」をお読み下さい。
リスクはどこにあるのかをきちんと分析し、その上で、最終的に決断するのは経営者の役目。その時のポイントは、何を優先して決断したかが社員にも分かることです。→詳細は「決断の根拠を明らかにする」をお読み下さい。
83 外部情報源は費用対効果の観点から四半期毎に見直しせよ
購入する際の基準を予め持つのは普通の経営者、売却する際の基準を予め決めるのができる経営者
経営者は、専門家の言うことに耳を傾ける勇気と、専門家の言うことを疑う感覚の両方が必要です。→詳細は「専門家の言うことを疑う感覚を持つ」をお読み下さい。
84 最後はあくまで自己責任であることを自覚して、自ら決断せよ
正しい情報を追いかけるのは半人前の経営者、正しく情報を追いかけるのが一人前の経営者
いつ、どういう状況になったら決断するのか、資金繰りに関して予め決めておくことは必須です。→詳細は「決断する条件を予め決めておく」をお読み下さい。
【フォローアップ】
フォローアップは社内を活性化し、事業を続けていくための必須条件である
「人事管理」
仕事の流れを社員に理解させるためにも、他の部署を一度は経験させるという仕組みをぜひ取入れましょう。→詳細は「他部署を経験させて業務の視野を広げる」をお読み下さい。
経営資源に限られている中小企業にとっては、お金のやりくりとともに、人のやりくりは避けては通れないポイントです。→詳細は「人のやりくりを乗り越える」をお読み下さい。
86 評価基準が常に一定なら、経営者は大いにえこひいきせよ
社員の共感を得るためには、経営者が最初の一歩踏み出した方が早く効果が出て、より成果に結びつきやすいです。→詳細は「経営者が先に社員に歩み寄る」をお読み下さい。
いろいろな要素を検討して決断を下しても、最後は好きか嫌いかが大きく影響してきます。→詳細は「経営判断は好き嫌いで」をお読み下さい。
87 業績連動分の給料は必ずフリー・キャッシュフローの範囲内に収めよ
会社として大切なのは、誰が、何を、どこまでやるかをハッキリさせること、そして、ハッキリさせるだけでなく、徹底することです。→詳細は「キャッシュフロー経営はシンプルだけど単純ではない」をお読み下さい。
資金調達をする際にも、基本は黒字経営が前提となります。そして、その黒字を達成する際にも給料など、必要な支出は確保した上での黒字でないと事業は長く続きません。→詳細は「社員のモチベーションアップは黒字経営から」をお読み下さい。
88 能力の高低と給料の高低のミスマッチを防ぎ、残業目当ての不良社員をなくせ
会社を守るために決めたルールを守らない人は守らない。→詳細は「社長も鬼になる」をお読み下さい。
単に働く時間を変えるだけでなく、やるべき業務とやらない業務の仕分けをするチャンスと捉えて、より筋肉質かつ柔軟性を備えた会社に変えていきましょう。→詳細は「全社一斉の『早帰り』運動の顛末」をお読み下さい。
89 短期的な高評価と基本給のアップは分離せよ
目先のムダに固執せず、将来のムダを減らす
キャッシュフロー経営を定着させるためには、経営者が一人で頑張っても限界があります。社員一人ひとりがキャッシュフローに対する意識を高めることができないと絵に描いた餅で終わってしまいます。→詳細は「キャッシュフロー経営が定着したと言えるのは」をお読み下さい。
「リスク管理」
リスクマネジメントとしては、一度は回避したリスクを今は受容できないか、受容しているリスクが想定を超えていないかを常に見直すことがポイントです。→詳細は「リスクマネジメントの4つの切り口」をお読み下さい。
柔道で言えば、あざやかな一本勝ちは難しいので、地味でも有効や技ありを重ねて勝つというやり方があっているのかもしれません。→詳細は「有効や技ありを重ねて勝つ」をお読み下さい。
91 「なぜ」を最低5回は繰り返し、本質的な問題を掘り起こして核心に迫れ
問題点がある場合は、「なぜ」を最低5回は繰り返す。すると解決すべき潜在的な課題が自然と浮かび上がってきます。
売上が落ちてきた時こそ、自分の会社が提供している本質的な価値は何なのかを深掘りしましょう。→詳細は「低迷した時は原点に返って考える」をお読み下さい。
92 業務一つ一つにやるべき理由が必要、常に改善を意識せよ
個別の方法を変えて、業務改善した気になるのは成長が止まる会社、個別の目的を決めて、常に業務改善に取組むのが成長し続ける会社
単に表面的にきれいごとを言って終わりにするのではなく、何が本来の目的で、日々の行動に流されずに、その目的に向かって本当に正しく行動できているのか、しっかりと見つめ直しましょう。→詳細は「パスワードの変更は正しい行動か?」をお読み下さい。
93 即効性、費用対効果、難易度の観点から優先順位をつけよ
問題を複雑にして、悩み続けるのは成長が止まる会社、問題を単純にして、歩み続けるのが成長し続ける会社
部分的に見れば正しくても、会社全体から見ると明らかにやるべき「順番」が違うというケースは意外と多いです。→詳細は「IPOコンサルの指示を受け流す」をお読み下さい。
94 壁は、よじ登る、踏み台を使う、低くする、壊す、迂回するのどれかで乗り越えよ
リソース不足は言い訳のネタ、一歩一歩の工夫の積み重ねが成功のタネ
ベースとなる会社のミッションやビジョンまで立ち返って考え直した方が業務改善では早道です。→詳細は「ビジョンやミッションを活かして、業務改善につなげる」をお読み下さい。
「仕組みの定着化」
売掛金の回収がいい加減な会社の場合、いつお金が振込まれるのかについて社員が関心がないとか、売掛金の消込作業にやたらと時間がかかっているといった具合に、問題の兆候はいろいろなところに出ています。→詳細は「問題の兆候を発見する仕組みを作る」をお読み下さい。
目的達成を阻害する要因はむしろ中小企業の方が多いので、その阻害要因を減らして目的達成を実現する仕組みやプロセスは中小企業こそきちんと構築する必要があります。→詳細は「内部統制とは目的を達成する仕組みです」をお読み下さい。
96 継続的にモニタリングし、タイムリーにフィードバックせよ
単にルールが守られているかをチェックするだけでなく、もし、ルールが守られていない場合は改善するための措置を講ずることが大切です。→詳細は「ルールの運用をモニタリングする」をお読み下さい。
人によって情報の受取り方は様々であることを前提にして、伝えた情報の理解度を定期的に確認しましょう。→詳細は「情報の理解度を定期的に確認する」をお読み下さい。
97 フォローアップを行う際はまずは笑顔で事実を受け入れる
「社員からなかなか報告が上がってこない」という場合、報告を受ける態度に問題があることがあります。→詳細は「経営者は結論をいったん受け入れる」をお読み下さい。
困難な問題に直面した時に克服しようとするのではなく、いったん受け入れることで、新たに局面を打開できます。→詳細は「困難な問題をいったん受け入れる」をお読み下さい。
98 その場しのぎの対応でなく、再現性のある方法を採用せよ
結果にだけこだわって取捨選択するのは半人前の経営者、結果に至る過程を取捨選択するのが一人前の経営者
ラッキーな成功事例は再現性がなければ次の収益に結びつきません。だからこそ、普段何をやり、何をやらないかが大事です。→詳細は「カルビーの事業仕分け」をお読み下さい。
99 制度の問題か、運用の問題かを切り分けよ
紋切り型の対応で問題解決を遅らせるのは成長が止まる会社、変幻自在な対応で早期に問題解決するのが成長し続ける会社
決めた通りにやっていて問題が起きるのであれば、その決め事を柔軟に変えましょう。→詳細は「在庫管理で悔しい思いをしました」をお読み下さい。
100 体制から体勢に進化させ、常に一歩先を目指して改善を継続せよ
安定した状態で保守派が生まれるのは脆い会社、安定した状態で革新派が増えるのが強い会社
持ち場、持ち場でちょっとした工夫を積み重ねる社員がどれだけいるか。まさに、上手くいくか、いかないかは、爪の先の差です。→詳細は「爪の先の差が勝負の分かれ目」をお読み下さい。
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