フリー・キャッシュフローを把握して、意思決定のスピードを上げる
フリー・キャッシュフローを把握して、意思決定のスピードを上げる
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「収入もないのに、バンバンお金使っちゃうんだから」
先日、久しぶりに両親に会った時のこと。
元気になった父は時々都心へ出かけるらしいのですが、行きは電車で行くものの、帰りはいつもタクシーで・・・。
実家の場合、都心からタクシーに乗って高速道路も使うと、片道1万円ぐらいの出費になります。
「いまだに会社に勤めていた時の気分が抜けてない」と、母がぼやいていました(苦笑)。
父は最近物忘れも激しく、いくら預金残高があるのかを理解せずにお金を使ってしまう模様。
父の場合、年金収入はあるものの、基本的には、いくら手元にお金があるのかを把握していれば、お金のコントロールができます。
しかし、経営者の場合は、いくら手元にお金があるのかを把握しているだけでは足りません。
仮に今日時点で、1,000万円の残高があっても、25日の給料、27日の借入金返済、月末の決済等で出ていくお金の金額も把握していないと、安心してお金を使うことができません。
もちろん、月末までに入ってくる売上も勘案して、今日いくらなら使っていいかが決まります。
しかし、時には、今月中に入ってくる予定だった500万円が来月にずれこむという事態だって発生します。
いずれにせよ、今日いくらなら使っていいかを把握することは、けっして簡単なことではありません。
経営者の意思決定のスピードを上げるためにやるべきことの第一は
フリー・キャッシュフローの把握
です。
ここで言うフリー・キャッシュフローとは、会社が自分の意思で自由に使えるお金のことです。
「30万円なら大丈夫」なのか、「300万円までなら問題ない」のか。
金額の多寡を問わず、今日いくらなら使ってもよいのかを経営者が分かっていると、意思決定のスピードが格段に早くなります。
もちろん、お金を使う時には費用対効果を勘案しなければなりません。
しかし、時々刻々と状況が変化する中で、想定していた費用対効果が出ないケースもたくさんあります。
このため、時には失敗する場合があっても、お金を使わないと事業が成長しません。
だからと言って、社員の給料や取引先への支払も考慮せずに手元にあるお金をとりあえず使ってしまうのは、あまりにも無責任です。
また、年に数回発生する税金の支払も、きちんと頭の中に入れておく必要があります。
いくらの案件だったらすぐにGOサインが出せるか?
ぜひ、自問自答してみて下さい。
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Tag: フリー・キャッシュフロー お金のコントロール 費用対効果 意思決定