資金繰りも問題集を解くことが大事
資金繰りも問題集を解くことが大事
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
2月は受験シーズン真っ盛りですが、私がいわゆる「試験」と名のつくもので、直近で合格したのが、5年前のCIA(公認内部監査人)の資格試験です。
たまたま、会社の業務として、内部監査のコンサルティングを行う機会があり、仕事にも役立てばと思い、資格の取得を目指したのです。
そして、ある専門学校のCIA受験コースを受講、3ヵ月間ほど毎週土曜日または日曜日に学校へ。
その何回目かの講義の時、講師の先生が「今日は試験に合格するための秘訣を教えます!」と発言。
どんな効果的な勉強法があるのかと期待していたところ、
その秘訣は、・・・・・
問題集を徹底的にやること
でした。
毎週の講義ではテキストを基に試験に出るポイントを先生が分かりやすく解説してくれます。
しかし、試験に合格するためには、テキストの理解だけでは不充分。
問題集を何回も繰り返しやることが早道だったという訳です。
私も先生の教えを忠実に守り、毎日の行き帰りの電車の中で、8冊ほどあった問題集をひたすらやりました。
かけた時間からすると、おそらく「テキスト:問題集=2:8」ぐらいの比率でした。
さて、翻って私のコンサルティングの中味を見てみると、今までは会社の数字を把握することに力点を置きすぎていた気がします。
もちろん、資金繰りを改善するためには、会社の数字をきちんと把握し、どこに問題点があり、何を改善すれば良いのかを理解することが第一歩です。
しかし、現実問題として、資金繰りを良くしていくためには
出てきた課題に対して、具体的な対応策を実行する
ことが不可欠です。
この点、先のCIA試験の例で言えば、私は、いかに分かりやすくテキストの内容を説明するかに力を入れるあまり、実際の問題集を解くことの重要性をあまり強調してこなかったのではないかと反省しています。
つまり、比重の置き方が、「テキスト:問題集=8:2」だったのです。
もちろん、テキストの解説をするだけで、すぐに行動に移し、試験に合格される経営者はたくさんおられます。
しかし、一方で、
テキストの内容はおおおそ頭には入っているのに、「問題を解く」という実践が不足しているために、なかなか合格できないケースも多い
のではという気がします。
そこで、次回は、経営者が数字のポイントを理解したけれど、実践しなかった事例について、具体的に検証してみたいと思います。
ちなみに、CIA試験は4者択一の選択式。
選択肢の中に必ず正解があるので、問題集を解くという勉強法が一番ぴったりだったと言えます。
しかし、資金繰りの問題は、A社にとっては(1)が正解であっても、B社にとっては(3)が正解であることも少なくありません。
このため、資格試験のように汎用的な問題集を作成しづらいのがやっかいなところです。
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