お金に色をつけて流れをつかむ
お金に色をつけて流れをつかむ
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
洪水による被害が広がるタイ。
トヨタ自動車やホンダなど現地の日系企業にも大きな影響を与えていますが、部品の供給がストップすることで、タイ以外での生産にも影響が出始めています。
東日本大震災の時にも、東北地方にある工場での生産が一時的に止まったために、日本国内だけでなく、グローバルに展開する海外企業にもその影響が及びました。
パソコンの部品一つとっても非常に複雑な供給ルートが入り組んでいる昨今。
東南アジアの洪水にも無関心ではいられません。
さて、資金繰りを把握する際にもいろいろな「流れ」があります。
- 売上の入金
- 原材料の購入
- 社員の給料
- 税金の支払
- 銀行からの借入金 etc.
これらが混然一体となって会社の資金繰りという大きな流れを作っています。
「お金に色はない」と言われますが、よくよく見てみると、それぞれ色分けがあります。
同じ入金であっても、売上代金は全部自社のものですが、借入による入金はいつかは返済しなければならないという違いがあります。
また、売上代金は全部自社のものと申し上げましたが、厳密に言えば、利益が出ている場合、一部を税金として納めなければなりません。
このため、本来はその流れ(色)毎に分けた方が分かりやすいと言えます。
「通帳は4つに分けなさい」という本の中で、著者の税理士の先生が、通帳を
- 売上収入口座
- 運転資金口座
- 納税緊急口座
- 将来投資口座
に分けて使うことを推奨されておられるのもその主旨です。
けれども、まだ取引件数が少ない段階で分けて管理すると、かえって業務が複雑になるという懸念もあります。
そこで、「『通帳1冊』経理術」では、通帳1冊でお金の動きを管理する方法をアドバイスされています。
もっとも、本の後半では、できれば・・・ということで、
- 借入金専用口座
- 臨時収入用口座
- 納税資金口座
を作ることも提唱されているのです。
要は通帳の冊数が問題ではなく、
経営者がどういうお金の区分けをすれば一番分かりやすいか
ということが肝心です。
通帳残高に500万円あった時、「税金で払う分が50万円で、今月借入金の返済額が80万円だから、実際に使えるのは・・・」ときちんと区分できれば1冊でも問題ないと言えます。
一方で、人の感覚としてまずは目の前にある数字が与える影響が強いのも事実。
このため、先の例で言えば、500万円を50万円+80万円=130万円と、500万円-130万円=370万円に分けて、370万円の通帳を基にやりくりした方が数字をよりイメージしやすいかもしれませんね。
ちなみに、弊社の場合、創業当時は通帳1冊で管理していましたが、現在使っている通帳は3冊。
内訳は
- 売上収入口座
- 運転資金口座
- 将来投資口座
しかし、なかなか将来投資口座の残高が増えません(汗)。
頑張ります!
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