事業計画は金田一耕助より古畑任三郎で
事業計画は金田一耕助より古畑任三郎で
事業計画では常に結論を意識して、個々の説明が全て結論と直結している、その場で「ハハーン」と思わせる古畑任三郎パターンにした方が説得力が増します。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
古畑任三郎と金田一耕助。
どちらも最後に犯人をあてるという点では同じですが、見ている側の視点は違います。
古畑刑事の場合、視聴者は最初から誰が犯人かが分かっています。
頭の良い犯人が巧妙に仕組んだトリックや完璧に作ったアリバイを古畑刑事がどうやって崩していくのかが一番の見所です。
一方の金田一探偵。
白マスクの男など怪しそうな人物がたくさん登場しますが、誰が犯人かは最後まで分からない仕掛けになっています。
一見、いかにも悪そうな人が実はすごくいい人だったり、虫も殺さぬような美女が復讐の鬼だったり・・・。
どちらのタイプが好きかは人によって分かれますが、1時間でドラマを完結しようとすると、古畑任三郎パターンの方が作りやすいかもしれません。
先に犯人が分かっているケースと最後まで犯人が分からないケース。
見ている方の面白さは異なりますが、いずれにせよ、作者は最初から誰が犯人かを決めてストーリーを展開しています。
さて、あなたは推理小説を書かれることはほとんどないと思いますが、
事業計画書
を書かれることは時々あるのではないでしょうか。
・銀行からお金を借りる場合
・社内で今後の対応方針を協議する場合
・株主総会などで株主に説明する場合
など、状況としてはいろいろあるかと思います。
しかし、どういう状況であれ、事業計画書を読んだ人には、「なかなか面白そうなビジネスだなあ」とか、「これならお金を出せば上手くいくかも・・・」と思ってもらう必要があります。
そのために、いろいろと書くべき内容というのがありますが、一つ意識した方が良いのは、
金田一耕助パターンよりも古畑任三郎パターンの方が良い
という点です。
事業計画書を書く時には、通常来年3月までに3,000万円のお金を調達するとか、今期中には黒字化して累積赤字を一掃するいったように具体的な目標やゴールがあります。
そして、計画書の中に織り込む内容や数字はすべてその目標やゴールにつながっている必要があります。
金田一探偵の場合、いろいろな伏線が張ってあり、後から振り返ると、「ああ、なるほど!」と納得します。
しかし、事業計画書の場合、読み手が必ずしも名探偵とは限りません。
このため、常に結論を意識して
- 個々の説明が全て結論と直結している
- 後ではなく、その場、その場で「ハハーン」と思わせる
というパターンにした方がより説得力が増します。
もっとも、古畑任三郎が面白いのは、
・犯人が魅力的な人物であること
・犯行を隠すためのトリックやアリバイが巧妙であること
が必須条件。
一方の事業計画書も、お金を出してもらう場合には
- 事業自体が相手にとって魅力的なビジネスであること
- 今後の事業展開が突拍子もないものではないこと
が必要です。
しかし、こればかりは、なかなか一朝一夕には行かないところですね。
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