受け手の視点を考慮して情報発信する
受け手の視点を考慮して情報発信する
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先月近所にオープンしたカレーのお店。
開店当初は人が入っていましたが、近頃は前を通ってもお客さんがまばらです。
「このままではそのうち閉店しちゃうかも」と思って、一昨日行ってみました。
ランチセット950円を注文。
最初にサラダ。
次に付けあわせ3点セットとカレー&ライス&ナン。
これにドリンクがつきます。
カレーは3種類の中から選べるので、私は野菜カレーを選択。
味はまろやかでとっても食べやすくて私好み。
応対する店員さんもニコニコしていていい感じです。
そして、食べ終えた頃に「これはシェフからのサービスです」とバウンドケーキのデザートまで出してくれました。
ちょうど、ランチ時だったのですが、私がお店に入った時はお客さんが一人。
その後、3人が新たに入って来ましたが、ピークでも席が埋まっているのは三割程度です。
「味も悪くないし、接客もまあまあ。これで950円なら悪くないなぁ」
「やっぱりちょっと人通りの少ない場所にあるので、お客さんが来ないのかも」
「それなら、広告の仕方を工夫すれば充分巻き返せるかもしれない」
などど思いながら伝票を持ってレジへ。
すると、「ありがとうございます。1,026円です!」
一瞬「えっ?」と思いました。
そうなんです。
950円というのは税抜の価格。
外の看板にも、メニューにもランチセット:950円というのがでかく表示されていたので、私はてっきり950円を払えばいいと思っていたのですが、どうやら消費税8%分の76円を加えて払う必要があったのです。
恐らく看板にもメニューにも、どこかには表示価格は税抜価格である旨の説明が記載されていたのだと思います。
しかし、少なくとも私はそれに気づきませんでした。
わりと大きめに950円と表示されているので、たぶん、他にも気づかずに注文した人もいるのではないでしょうか。
また、食事をしている際には
「これで950円は安いなぁ」
「ボリュームもそこそこあるので、1,200円ぐらい取ってもいけるのでは?」
と思っていたので、
「1,026円です!」
と言われた時に、
「あれれ、そうだったの」
というように、騙し討ちにあったように感じてしまったのです。
消費税の値上げに伴う価格表示については、従来通りに税込価格で表示しているものもあれば、税抜価格を表示して値上げしていないことをアピールしているケースなど様々。
今回のカレー屋さんのケースで言えば、
- 税抜であれば1,000円未満
- 税込であれば1,000円超
となるので、税抜価格の950円を強調した表示になっていました。
けれども、最後にお金を払う段階で「あれれ、そうだったの」とお客さんに思わせるのはかえって逆効果。
もしかすると、お客さんの入りが今一つなのも価格表示の仕方に問題があるのかもしれません。
会社が情報発信する際には受け手がどうとらえるかという視点が不可欠
せっかくのいいものであっても情報発信のやり方がまずいと売れません。
自社が発信している情報を受け手の立場で見直してみる
と意外な落とし穴が見つかる時があります。
ちなみに、昨晩帰り際にカレー屋さんの前を通ると、6人ほどお客さんが入っていました。
彼らがお金を払う時にどう思ったのか聞いてみたい気もします。
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Tag: 情報発信 受け手の視点 消費税 価格表示 税抜 税込