事業計画は観点を変えて見直す
事業計画は観点を変えて見直す
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
映画やテレビドラマになった「チーム・バチスタの栄光」
大学病院を舞台にした海堂尊さんの小説です。
そのシリーズの完結として、現在「ケルベロスの肖像」が映画化されています。
私はこのシリーズが好きで小説も読んだのですが、読後感としては今一つすっきりしない・・・。
「あれっ、どうなんだろう?」「もしかしたら、・・・・」という疑問が残ってしまうのです。
そして、最近文庫化された同じ作者の「輝天炎上」を読んでようやくスッキリしました。
ネタバレになるとまずいので、詳しい話は省略しますが、二つの小説「ケルベロスの肖像」と「輝天炎上」は対になっています。
前者は東城大学病院の側から、後者は主に桜宮病院の関係者の側から書かれています。
このため、二つの小説を読んで初めて「謎は解けた!」となる訳です。
作者の海堂尊さんは他の作品でも同じように、一つの題材を複数の観点から取り上げるという手法を使っています。
そして、小説を読んで分かることは、同じ題材でも人によって捉え方は異なるということです。
事業計画においても、会社はあくまで会社の観点から見た計画を作ります。
一方で、事業計画を読む銀行は、お金を貸せるかという観点から計画をチェックしますし、業務提携先は本当に一緒にやっていけるパートナーなのかという観点から計画を精査します。
経営者が「これは絶対に面白い事業だ」と思っても、他人から見ると、「リスクが大きすぎる」「見通しがかなり甘い」といったように、穴だらけの事業計画になっていることがあります。
一度計画を作った後はいったん頭を冷やして別の観点から見直してみる
ことが必要です。
ところで、海堂尊さんの小説は読みだすとついつい次が気になります。
もし、お読みになるのならまとまった時間のとれる週末がお薦めです。
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