お宝情報が持ち腐れ?
お宝情報が持ち腐れ?
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「毎週店長会議ではお伝えしています」
先日、あるクライアントさんを訪問した時のこと。
800通近いDMの発送準備をされていました。
飲食店を経営されているクライアントさんは、4月のキャンペーンに向けてDMを送る準備をされていたのです。
クライアントさんのお店はある商業施設の中に入っています。
その商業施設ではカードを発行しており、来店してくれた方の名前、生年月日、住所だけでなく、いつ、いくらで何を買ったか
といった購買履歴の情報も持っています。
このため、その膨大なデータの中から飲食店に1度でも来店したことがあり、4月生まれの女性といった個別のデータを抽出することができます。
これはマーケティング的には喉から手が出るくらい欲しい情報です。
そこで、その商業施設の店長会議では、オーナー会社の方から「テナントの皆さんはこのデータを使えますよ」ということを伝えていたのです。
もちろん、個人情報保護の問題があり、データは持ち出しできません。
けれども、
テナント側から一定の条件でデータの抽出を依頼
↓
オーナー会社がDM発送用のラベルを作成
↓
テナント側がDM発送用のハガキを準備
↓
オーナー会社の事務所でラベルをハガキに添付
↓
オーナー会社からDM発送
という手順を踏めば、テナント各社はキャンペーンをお知らせするDMを送ることができたのです。
私が「なぜ、今までこのデータを使わなかったのですか?」とクライアントさんに質問したところ、先方は苦笑いしながら、「毎週の店長会議ではオーナー会社は情報をきちんと伝えていた」けれども、「店長がその情報の重要性に気づかず、何もしていなかった」ことを打ち明けてくれました。
つまり、会社にとって有効な情報が経営者にきちんと伝わっていなかったのです。
今回は、たまたま店長が交替したことで、情報が上手く伝わっていないという事実が発覚しました。
経営者の意思決定のスピードを上げるためにやるべきことの一つが、情報の伝達です。
会社にとって有利な情報も不利な情報も含めて
情報がタイムリーに経営者に伝わる仕組みになっているか
ということがポイント。
これは、いくら経営者が一人だけ頑張ってもダメです。
社員一人ひとりが情報感度を高め、「これは使える情報だ!」「この情報はぜひ社内で共有しよう!!」という意識を持っていないと、どこかの時点で情報が止まってしまいます。
この点、経営者が大事だと考える情報と社員が大事だと考える情報との間のギャップを小さくする必要があります。
先のクライアントさんの事例も経営者から見れば、「なぜ、そんな大事なことをすぐ俺に教えないんだ!」ということも、社員からすれば「えっ、そうだったんですか?」という状況だったのです。
情報がタイムリーに伝わる仕組みを作るには
伝えるべき情報を明確にする
ことが出発点です。
ところで、クライアントさんが企画しているキャンペーン。
かなり大胆な内容のなので、今から4月の成果が楽しみです。
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