資金繰り表で正確な現状を把握する
資金繰り表で正確な現状を把握する
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先日は毎年恒例の「24時間テレビ」をやっていました。
午後6時半過ぎにチャンネルを合わせると、これまた恒例の24時間マラソンの中継場面でした。
ちょうどゴールの武道館まで10キロ。
テレビの放送は午後9時までなので、放送中にゴールするために残された時間は2時間半弱です。
一般に人の歩く速度は時速4キロ。
ゴールまで10キロなので、やや早足で歩けばなんとか間に合う計算になります。
しかし、ランナーの大島さんの足取りはかなり重い感じ・・・。
走るのはおろか、普通に歩くのも厳しそうな様子でした。
マラソンにおいて、残りの距離はかなり大切な要素です。
走っている本人も、あと10キロという現状を正確に把握することで、「なんとか頑張って走ろう」という気になります。
これに加えて、テレビの場合は放映時間という時間的な縛りがあります。
このため、スタッフの人たちは時計をにらみながら、残りの距離という現状と向き合っておられたのではないでしょうか。
さて、資金繰り表。
一般に資金繰り表を作る時には
- 給料や事務所家賃など毎月かかる経費を入力
- 原材料や商品などの仕入れ代金を入力
- 借入金の返済額を入力
- 確定している売上高の金額を入力
していきます。
すると、「やばい、今月末には50万円足りない!」「このままの状況だと、年末には300万円資金ショートする!!」という現状が分かります。
「成功の7ステップ」の第二は、正確な現状です。
まず、正確な現状を把握することが次のアクションのスタートとなります。
手元に500万円あるのか、ないのか。
利益と違ってお金はごまかしようがありません。
「この商品で300万円儲かる」と言っても、商品の売上代金がきちんと預金口座に入金されるまでは、300万円の利益は絵に描いた餅に過ぎないのです。
つまり、
資金繰り表を作ることで経営者は正確な現状と向き合う
ことになります。
過去の月間売上高の記録を更新中のクライアントさんも、毎週のように資金繰り表を眺めながら、「意外とお金って残らないんだよね」と言っておられました。
これは、試算表の数字を見ているだけでは見落としがちな点です。
そして、「年末には300万円資金ショートする」という正確な現状が分かれば、
- ペンディングになっているA社との契約を来月中に終わらせる
- すべての経費を見直して経費を1割削減する
- メインバンクに融資を申込む
など、打ち手はいろいろと出てきます。
正確な現状把握は資金繰り表から
です。
次回は
成功の7プロセスの第3ステップ
を検証します。
ところで、24時間マラソンですが、結局、放送時間内にはゴールできなかった模様です。
一方、インターネットで、たとえ24時間テレビの放映時間内にはゴールできなくても、次の番組の中で放送できるのは織り込み済みで
、生放送で感動のゴールシーンが午後9時台半ばまで引っ張れるという計算があったという記事を見つけました。
24時間テレビは日テレですが、日曜日の午後9時の裏番組は今や大人気のTBSドラマ「半沢直樹」。
つまり、大島さんは「半沢直樹」潰しの密命をおびていて、ゴールが遅れたことで日テレがTBSに一矢報いたたという話です(笑)。
本当かどうかは知りませんが、そういう視点で見ると、正確な現状はまさに計算通りだったと言えるかもしれませんね。
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