効果的な経営指標を作る
効果的な経営指標を作る
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
毎年賃借料が値上がりしているのに経営者は涼しい顔・・・。
と言っても、経営者は数字にはとっても厳しい人で、5万円の経費支出にも目を光らせています。
では、なぜ賃借料の値上げには無頓着なのでしょうか?
実はこの会社、飲食店を経営されているのですが、お店の家賃は売上高連動性。
このため、毎年売上が伸びるにつれて、家賃も順調に(?)伸びるという訳です。
決算書を作る際、賃借料は、「販売費および一般管理費」という経費項目に入ります。
決算書を上から順番に見ていくと
- 売上高
- 売上原価
- 販売費および一般管理費
という具合です。
つまり、「売上高・売上原価」がワンセットで、その次に「人件費や経費」が来る形で構成されています。
けれども、先のような賃借料の他、
- 販売の際に販売代理店に払う手数料
- 売上連動型の広告宣伝費
などは、勘定科目としては経費であっても、感覚的には売上原価に入れた方がしっくりする項目です。
つまり、実際の経営で数字をつかむ際には、
売上に伴って変動する経費は売上とワンセットで考えた方が分かりやすい
のです。
先の会社の事例で言えば、「売上高―売上原価―賃借料」の数字で、人件費やその他経費をカバーできるかどうかを検討した方が、経営の指標として分かりやすいと言えます。
決算書の区分や勘定科目の仕訳には統一されたルールがあります。
しかし、それはあくまでいろいろな会社を同じ基準で比較したり、納税額を正確に計算するために必要なもの。
社内で数字を把握する際には
順番の並べ替えやグループの再編成を行って、経営感覚にしっくりくる指標を作る
ことがお薦めです。
なお、売上高、売上原価、経費の効果的な分類の仕方については、別の機会にまた詳しく検討したいと思います。
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