資金繰り表のポイント(その2)|お金を返せる資金繰り表を作る

資金繰り表のポイント(その2)|資金繰り表からキャッシュフロー経営へ

資金繰り表のポイント(その2)

資金繰り表のポイント(その2)

資金繰り表には、お金を借りる資金繰り表とお金を返せる資金繰り表の2種類があります。

お金を借りる資金繰り表 VS お金を返せる資金繰り表

では、資金繰り表で最初につまづく3つのポイントを何らの方法を使って問題点をクリアできた場合、資金繰り表は簡単に作成できるでしょうか。


答えは会社がどのような資金繰り表を作りたいかによると思います。

私は資金繰り表は大きく分けて2種類あると考えています。

一つは

お金を借りるための資金繰り表

であり、もう一つは、

お金を返すための資金繰り表

です。これは資金繰り表のオモテの顔とウラの顔と言っていいかもしれません。


本来資金繰り表は一つであるべきであり、

資金調達用資金繰り表=資金返済用資金繰り表

でなければいけません。

しかし、現実問題はどうでしょうか?


銀行に融資を申込んだ際、決算書の他に会社の資料の一つとして資金繰り表の提出を求められることと思います。

その際、

・1月には資金ショートする見込みなので、仕入資金として1,000万円を借入したい。

・3月から商品を販売するので、4月以降100万円ずつ10回で返済したい。

というような計画に基づき、資金繰り表を作成する訳です。


問題は3月から販売する商品が予定通り売れるか、どうかです。

もちろん中には既にしかるべき会社からきちんと受注書をもらっていて、商品が確実に売れること、売掛金もしっかりと回収できることが決まっている場合もあると思います。

この場合は銀行もキャッシュフローがはっきりしているので、さほど問題にはなく、お金が借りられます。


しかし、多くの場合、会社の希望的観測を盛り込んで、

「3月から絶対に売れるはずだ!」

「4月以降の入金についても(たぶん)問題ない・・・。」

という計画に基づいて資金繰り表を作成しているはずです。

足し算と引き算から連立方程式の世界へ

前頁で、資金繰り表はおこづかい帳と同じ構造なので、基本的には足し算、引き算でなっているというお話をしました。

しかし、実は個々の数字の裏側には実に複雑な要素がからみあっています。

  • 市場の動向
  • 消費者のニーズ
  • 競合他社の動き
  • 為替の変動
  • 天候や寒暖の差 ・・・などなど。

資金繰り表の中で、出金に関係するところはある程度精緻に作ることができますが、入金、特に売上に関する数字は、いわば連立方程式を解いて答えを出すようなもの。

そして、この方程式を解くのはけっして簡単なことではありません。


したがって、資金繰り表を作成する上で一番難しいのは、勘定科目の理解でも、利益とキャッシュとの違いでも、計上時期とのタイミングのずれの問題でもありません。

一番難しいのは、

資金繰りの見込みを作る上での連立方程式を会社内で作成し、検証できる仕組み

があるかという点です。

問題はお金を借りた後

先にお金を調達するための資金繰り表と、お金を返済するための資金繰り表ということを申し上げました。


けれど、実は前者を作ることはさほど難しいことではありません。

最初につまづくポイントさえ克服できれば、自社の考えたシナリオに沿って、いわば鉛筆を舐めて数字を入れていくことも現実としては可能であるからです。

つまり、連立方程式をきちんと解くことなく、適当な数字をベースにして資金繰り表を作成することもできる訳です。

銀行員がそれを見抜けずに、もしくは、担保が充分にあるためにあまりよく調査しないで、結果的に融資がOKになるというケースもあるかもしれません。


しかし、この場合、問題は資金調達した後

営業やマーケティングが上手くいって、数字の予想通りに商品が売れ、結果オーライというラッキーな場合もあるかと思います。

実際、以前の高度経済成長の時代やバブルの時期といったいわゆる右肩上がりの時は、結果オーライのケースも多かったのではないでしょうか。


けれども、今や時代は大きく異なります。

良い商品やサービスであってもなかなか売れない時代

仮に売れたとしても、大幅な値引きをせざるを得なかったり、販促に思った以上のコストがかかったりして、予想の売上目標や収益見込は大幅未達という事例もよく聞きます。

このため、

会社の中でどのくらいしっかりと計画を立て、実行し、その検証を踏まえて再度軌道修正を図っていけるか

によって、結果は大きく異なってきます。
  
そして、資金繰り表を作成する際にも、社内でしっかりと数字をもんだ上で作成しないと、借りたは良いが、すぐに返済に窮するという事態にもなりかねません

月に1度は社内で数字のチェックを

お金を返済するための資金繰り表は一長一短でできるものではありません。

最低でも

月に1度は社内で数字と真正面から向き合う体制

が必要になってきます。


しかも、入試問題の数学と違い、資金繰り表を作る上での連立方程式の正解は一つとは限りません。

前年度までは正解だったことが、今年度は不正解ということも充分にありえる話です。

けれども、そこで諦めていては会社の飛躍はありません。

大企業に比べると中小企業の商品やサービスは品揃えから考えても、連立方程式に組み込むべき要素がより少ないはずです。


そして、見る人が見ると、提出された資金繰り表は、

会社がきちんと精査したお金を返せる資金繰り表なのか

とりあえず数字を並べただけのものなのか

はすぐに分ってしまいます。

結果的にどちらの資金繰り表がお金を借りられるか、言うまでもありませんね。


資金繰りは会社の土台

最低限月に1度は資金繰りのチェックをぜひ習慣づけましょう。

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Tag: 資金繰り 資金繰り表 連立方程式

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