大統領選挙を会社経営に活かす
大統領選挙を会社経営に活かす
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
トランプ氏の勝利で終わったアメリカ大統領選挙。
事前の予想ではクリントン氏が有利と言われていましたが、
そのリードは僅差。かなり接戦と言われていました。
つまり、統計の数字の誤差を考えると、
事前の予想ではどちらが勝ってもおかしくなかった訳です。
けれども、最終的にトランプ氏が勝って意外と思われたのは、
「僅差といっても最後はクリントンが勝つだろう」
「まさか、あのトランプが選ばれることはあるまい」
という思い込みがあったからではないでしょうか。
「人は見たいと思う現実しか見ない」
これは古代ローマの政治家カエサルの言葉ですが、
客観的な数字としてはどっちにころんでもおかしくなかったのに
結果が出てショックを受けるのは、
見たくない現実から目を背けていた
と言えるかもしれません。
売上が前年と比べて5%落ちている時、
「今の景気を考えると、5%ぐらいなら仕方がないなぁ」と考えるのか、
「新商品を投入したのに、5%ダウンなんてどこかがおかしいぞ」
と捉えるのかによって、次の一歩が違ってきます。
結果が出た後の事後説明は時間をかければ誰でもできます。
ポイントは、結果が出る前に状況を冷静に分析して、
打てる手をどれだけ打っておくかどうかです。
人間がやる以上、どうしても感情が入ります。
そして、感情が関係してくると、判断にブレが出ます。
株式投資がお好きなあるクライアントさんは株式の売買を行う際に
「その時はどんな気持ちだったか」を一行記録に残すことをやっておられました。
そして、それを後で振り返って
- 自分が成功するパターン
- 自分が失敗するパターン
を感情の面から知ることで、売り買いのシグナルが出たら
なるべく冷静に売買するよう努めておられたのです。
会社経営においても、思うようにならないことはままあります。
しかし、「人は見たいと思う現実しか見ない」のが
古代ローマ時代から変わらない人間の本質であるとすれば、
見たくないと思う現実から目を背けない
ことで、一歩先んじることができます。
ご自慢の商品が今一つ売れない時は商品にかける熱い思いをいったん脇に置いて、
その商品がお客様から見てどこが魅力的なのかを書き出してみましょう。
たとえ競合商品に比べて高いスペックを持っていても、
そのすごさはお客様にとっては誤差の範囲ということもよくあります。
理不尽に思う結果にも必ず要因があります。
そして、必要以上に感情が入ってくると、その萌芽を見落としてしまう
ので気をつけましょう。
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