決算書はアンバランスであることを踏まえて事業計画を作る
決算書はアンバランスであることを踏まえて事業計画を作る
多くの事業計画は決算書をベースに作られているため、売上高や売上原価の中味など、お金を出す側が知りたい情報が抜けています。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
決算書を見る時、いつも不思議に思うことがあります。
決算書を順番にめくっていくと、
最初に来るのが、貸借対照表。
次に来るのが、損益計算書。
そして、三番目が、販売費及び一般管理費の内訳です。
販売費及び一般管理費の内訳は損益計算書の項目の一部。
役員報酬、給料手当、広告宣伝費、接待交通費・・・
といった項目が並び、会社が何にお金を使ったかが、だいたい分かります。
しかし、売上高の項目は、売上高の数字が1行ボンっと載っているだけです。
また、売上原価の項目も、せいぜい、棚卸し高(期首と期末)、仕入高が載っているぐらいです。
つまり、何を言いたいかと言えば、
決算書では売上高と売上原価の内訳が書かれていない
ということです。
これは、給料や広告宣伝費などの項目はどの会社にも共通するのに対して、百貨店と自動車メーカーでは売っているもの、仕入れているものがまったく違うように、売上高や売上原価の対象となる項目が会社によって異なるからだと思います。
けれども、銀行や投資家などお金を出す人の立場からすると、「この会社は何で売上を上げているのか?」「この商品の原価はいくらなのか?」は、まず知りたいところです。
一方で、多くの事業計画は決算書をベースに作られているため、売上高と売上原価の項目があっさりとしか書かれていません。
つまり、お金を出す側が知りたい情報が抜けているケースが多いのです。
前回、事業計画を作る際には
ベースとなる1年間の計画を定期的に見直しできるように作る
お薦めしていると書きました。
販売費及び一般管理費に相当する部分は、一度金額が固まると、それほど大きく変動する項目ではありません。
一方で、売上高や売上原価に相当する部分は毎月でも見直す必要がある項目です。
そして、事業計画を作る際には、このギャップをきちんと埋める必要があるのです。
あなたの会社の事業計画は売上高や売上原価の中味が分かるものになっているでしょうか?
ぜひ一度ご確認いただければと思います。
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