時価と時間で資金繰りの危機に備える
時価と時間で資金繰りの危機に備える
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
机の中を整理してきたら出てきたトラベラーズチェック(T/C)。
25年以上前、最初に海外旅行に行く前に作ったものです。
US$20が全部で13枚。
発行したのがみずほ銀行になる前の第一勧業銀行のものだったので、はたしてちゃんと両替してもらえるか不安でした。
銀行との間で多少のすったもんだはあったのですが、最終的には無事両替をしてもらい、思ってもいなかったおこづかいができてちょっとにんまりしました。
さて、US$260ぐらいではたかがしれていますが、会社や経営者の周りを見直すと、思わぬ形で隠れ資産があったりします。
以前もあるクライアントさんで、追加の融資を申込んでいたが、月末の決済にはちょっと間に合いそうにないということがありました。
その時、何かないかといろいろ探していると、社長が入っている保険を使って借入ができることが分かりました。
社長自ら保険会社に行って手続すると、2日後にはお金が振り込まれてきました。
社長はそのお金を一時的に会社に貸し付けて月末の決済に充当。その後、銀行からも無事融資が出たので事なきを得たのです。
私のT/Cは自宅の引き出しの方に眠っていたため、あることすら忘れていました。
しかし、少なくとも換金性の高い資産については
- いくらぐらいあるのか
- 換金するまでどのくらい時間がかかるのか
について把握しておくことをお薦めします。
さきほど、すったもんだと書きましたが、T/Cの場合も、最初自宅近くの支店で確認した時は「すぐに両替ができます」との回答でした。
しかし、事務所の近くの支店でいざ両替しようとすると、「古いT/Cで、今は取扱っていないので、米国に発行確認する必要がある」「返事は早くても連休明けになる」という回答だったのです。
「だから、事前に確認したのに!」
と文句を言ったのですが、ちょうど大型連休をはさんだこともあり、最初に確認してから最後に現金を受取るまで10日以上かかったのです。
クライアントさんの場合は、やはり、短期間で資産の現金化ができたことがポイントでした。
- 資産の時価
- 資産を換金するまでにかかる時間
身の回りを整理して頭の中に入れておくと、いざという時に役立ちます。
ちなみに、私がT/Cを両替した時のレートが1US$=約98円。
その後、ご承知の通り急速に円安が進んで今は1US$は103円台。
もう少し手続に時間がかかっていたら、ランチ代が1食分浮いていたかもしれません(苦笑)。
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Tag: 資金繰りの危機 換金性の高い資産 換金するまでの時間