数字と現場の社員を結びつける
数字と現場の社員を結びつける
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先週野田首相が母校の大学で行った講演会を文章で読む機会がありました。
「駅前留学はノバ、駅前演説は野田」と言われるぐらい、政治家の中では演説上手として知られる野田首相。
毎年1兆円ずつ増える社会保障関係費について以下のように説明しています。(共同通信ニュース参照)
1兆円、イメージ沸きますか?
一万円札を平積みしていくと、高さはどれぐらいになると思います?
平積みです。1万メートルになります。
1兆円というのはエレベストより高いです。
JALやANAが飛んでいる世界です。雲の上です。
1兆円、持ったことありますか?
ないでしょう。重たいですよ。
1万円札は1グラム。
1兆円分の一万円札というのは百トンです。百トン。
私も0.1トンはありません。
使ったらどうでしょう、1兆円。
使い切れませんよ?
宝くじが、1千万円あたったら色んな夢が叶います。
毎日宝くじが一千万円当たったって、
一年間で36億5千万円です。
36億5千万円一年間使うのも大変だけど、
1兆円使い切るには300年かかるんです。・・・
途中で自虐ネタも取り入れながら、1兆円というのがどんなに大きな数字かということをたいへん分かりやすく表現しています。
私もつねづね、「会社の数字をつかみましょう」という話をしています。
しかし、現実問題としては、数字をつかんだだけでは不充分です。
例えば、会社の数字を分析した結果、毎月100万円の売上高アップを目指すという時、100万円の受取り方も人によって様々です。
先の1兆円よりは具体的にイメージしやすいかもしれませんが、実際に現場で働く社員が何をどうすれば良いのかが分かっていないと、せっかく立派な目標を立てても絵に描いた餅で終わってしまいます。
先日、ある飲食店経営者との打合せがあったのですが、そのお店の場合、客単価、来店客数、営業時間などを勘案すると、
- お客さん1人あたりもう一品注文してもらう
- 夜のお客さんにはもう一本お酒を飲んでもらう
と、目標としている数字が達成できるということでした。
こうなると、各社員が自分は何をすべきかが具体的にイメージできることになります。
毎月100万円売上を増やすには何をすれば良いか。
単純な問題ですが、答えを出すには意外と奥の深い問題です。
ところで、先の野田首相の演説も毎年1兆円ずつ増える社会保障関係費について、具体的にどう対応するかに関しては、社会保障と税の一体改革が必要と述べるに留まっていました。
こればかりは、安易に他人任せにせず、国民一人ひとりが真剣に考えなければいけない課題ですね。
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