銀行融資における担保
銀行融資における担保
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「何か担保になるものはありませんか?」
借入申込みのあった取引先に対し、時々口にしていた言葉です。
銀行で融資を審査する際に必ずチェックするのが
ポジション
でした。
例えば、5,000万円の貸出金があって特に担保を取っていない場合、ポジションは
▲5,000万円
時価5,000万円の評価の不動産を担保にとっている場合、担保の掛目を80%とすると、ポジションは
▲1,000万円
(=5,000万円×80%-5,000万円)
という訳です。
そして、社内で稟議する申請書に
本件は既往ピーク内での対応であり、保全面はまず問題なしと思料
といった意見を書くのです。
結局、お金を貸す側からすると、
貸したお金が最終的に返ってくるのかどうか
が最大の関心事。
「社長はああ言っているけど本当に大丈夫かなあ~」とか、「今回はいつもより長めの貸出なので、先行きがちょっと不安」と銀行員が思うような時、それを補完する意味合いからも、「担保があれば、なんとか(案件が)通りそうなんですが・・・」と持ちかけられます。
昔に比べると、キャッシュフロー重視になりつつあるとは言え、やはり最終的な場面になると、担保の問題は避けて通れない課題の一つです。
最近では一部で、売掛金や動産を担保にする融資も行われています。
しかし、中小企業が借入する場合の担保は、土地や建物といった不動産や上場株式などの有価証券がまだまだ一般的。
すると、これらの資産を持っていない中小企業の場合、借入をする際にも一定の限界があるというのが今の現状です。
担保なしで、どこまで、どうやって会社の成長に必要なお金を調達できるか
なかなかに難しい課題ですが、ぜひ皆様と一緒に取組んでいければと思います。
「一度出した損失は永遠に消えてなくなることはない。一時的に体面が傷ついたとしても、後になって身も心もボロボロになるよりずっとよい。」
昨日の日経新聞に英フィナンシャル・タイムズの社説として、紹介されていた一文です。
飛ばしていいのはホームランだけ。
嫌な現実と真正面から向き合うことがまずは出発点ですね。
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